日本発グローバル企業の経営者ブログ

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新宅塾『日米がん格差』アキよしかわ、講談社

著者のアキよしかわさんとは、UCバークレーの寮で知り合いました。私は派遣元の石油会社へ戻り、アキさんは経済学の研究から国際医療経済学者となりました。その後、私が医療機器業界に転じて近い関係になり、いろいろとアドバイスをいただき、勉強させてもらいました。今回の本は、研究者が患者となった時に何に気づくか、どう受け止め対処するかという視点で書かれた本です。多分、大変な経験を本にするのは辛かったと思いますが、そこは研究者魂のなせる業ですね。
一般に日本は国民皆保険で医療費は安いも関わらず医療の水準は高い、一方アメリカは医療はバカ高く金持ちしかまともな医療を受けられないと思われています。アキさんは日米医療事情に詳しく、更に今回両方で治療を受けて、話はそう簡単ではないことを明らかにしています。
日本の医療は標準化が遅れバラつきが大きいため、患者はどんな医師に診てもらえるか運しだいということになります。一方、アメリカの問題はやはり医療費の高さと、保険制度が複雑なことです。
患者となるときのために、なってからでも、ぜひ手に取ることをお勧めします。
 
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